歯科矯正のこんな印象
一部というのは、ブラッシングの習慣の定着してない人と、多くはありませんが、全体的に歯の表面が白くにごっている歯質の弱い人でした。食べかすは装置から歯茎にかけて付着し、念入りに磨かないと取れません。
地方から転医してきたS君は、ブラッシングの習慣がきわめて不十分でした。装置を着けると食べかすが付着しやすく、ある二五歳の女性は、ブラッシングが面倒なので間食をやめたら、四キロのダイエット効果があったそうです。
彼女には思わぬプラス副作用だったことになります。東北大学時代に装置のセットに先だって、予防歯科にブラッシング指導を依頼しあまりに厳しいブラッシング指導で、約2Oパーセントの子どもが挫折し、矯正科に帰って来ませんでした。
この試みは半年で中止しました。最近の子どもはブラッシングの習慣が定着していますから、装置と歯茎の間をふだんよりていねいに磨くことで、食べカスを取り除くことができます。
中学生のD子ちゃんの昼食後の状態とブラッシング後を見えやすくするために、染色剤を使って染め出す方法。ブラッシングで、食べかすがとれていることが分かります。
なお、歯の表面への料フッ素塗布を試みたこともありますが、比較の結果、ブラッシングがもっとも効果的でした。ブラッシングの習慣が定着していないときには、この年齢からのブラッシングの管理は面倒で、積極的には矯正治療をすすめたくありません。
毎回のように染め出し液で歯磨き指導をしなければならない高校生がいますが、この年齢で習慣"つけるのは大変です。お嬢さんはブラッシングの習慣が定着し、歯質も強そうですから、治療による虫歯の発生は防止できるでしょう。
虫歯よりも、八重歯のほうが心配です。治療がストレスになるのでは一歳の小学生の父親です。
近所の歯科医に治療をすすめられていますが、子どもの年齢では、歯並びが悪いことのデメリットは理解していません。治療が大きなストレスになるのではないかと心配しています。
お子さんが納得することが治療には不可欠です10年後、20年後をにらんでの人生設計を、中学生以下の子どもに求めるのは容易ではありません。歯並びに対する関心は中学生になってからです。
小学生で自分から積極的に治療への意欲を示すのは、どちらかといえば例外的でしょう。子どもたちは、自分の抱えているトラブルを自覚していませんから、でさることなら装置は着けたくないし、毎月、歯科医院に通うこともしたくありません。
親が必要と認めても、必ずしも子どもは協力的とはかぎりません。おっしゃる通り、日常生活でも本人の意向だけに沿って行動させるというわけではありません。
万一、注射や入院が必要だと思ったとき、子供の意向に反してでも、親は実行するのではないでしょうか。こんなときには、親の説得が必要です。
矯正治療でも同じことです。悪い歯並びは約5Oパーセントの人に見られ、日常的ですoではなく、機能的にもいろいろのトラブルを抱えているはずで、赤信号はあくまでも赤信号なのです。
今は治療することがストレスかもしれませんが、自分の歯並びが悪いことを自覚したときには、機能的な負い目、心理的な負い目が、ストレスとして生じてくることでしょう。印象に残っている母娘がいます。
お母さんは小学校一年生の娘に、根気よく、なぜ治療が必要かを説明していました。そしゃくと発音にトラブルを抱えていること今は問題にはならなくても、大人になると負担になってくることそれらは治療で解決できること時期としては、今が最適であること本人の協力が必要なこと二、三週間を費やしたでしょうか。
私も仲間入りさせてもらいました。いつもの何倍かの労力と時間を費やしましたが、その後の協力は見事で、気持ちのいい治療をすることができました。
納得が得られなければ、治療を強行すべきではありません。患者の協力なしには、矯正治療は成功しません。
毎日のゴム交換をしない、約束の日に来ない、アメを食べて装置が壊れても修理に来ない、歯磨きが不十分で虫歯になるなどの理由で、必ず失敗してしまいます。最適の時期であっても、協力が得られないときは治療をあとにずらすしかありません。
お子さんの場合、永久歯が生えそろう一二歳頃がひとつの時期です。それがダメだったら、大人になって、本人に治療の意欲が生じたときでしょう。
一七歳の娘は、現在上下の前歯四本が生え替わっていますが、素人民にも反対の歯並びになりそうで心配しています。転勤族なので、二年ほどで転居の予定です。
それまで待って、転居先で治療を始めたほうがよいでしょうか。写真がないので分かりかねますが、お子さんが骨格性の反対の歯並びであった場合には、二年後には骨格の治療は困難になってしまいます。
また、矯正治療はあと戻り防止の観察期間まで含めれば、四、五年という長い年月がかかりますし、お嬢さんのように成長がらみであれば、身長の伸びる一四、五歳まで術後観察の必要があり、息の長い治療になります。近く転勤が予定されているなど、数か月の開始時期の延期であれば、待ったぼうがいいでしょう。
その理由は、矯正歯科の専門歯科医であればどんな治療法にも対応できるのが建前ですが、治療システムが多様であるため、度重なる転医は、一人の矯正歯科医による一貫した治療とは、微妙に異なる治療を受けることになりかねないからです。もうひとつの理由は、再検査や装置の作り替えなどで、若干の費用の重禄が生じる可能性があるからです。
二年先の転勤であれば、今の時期での二年は長すぎます。時期を失するよりも、転医を前提に治療を始めるのはどうでしょうか。
矯正歯科専門の歯科医は日本中にネット・ワ−クを張り巡らせていて、転医に対応しています。これまでの治療の経緯、歯型、かみ合わせや顔の写真、歯や顔のレントゲン写真はもとより、治療費の支払いの状態に至るまでの資料が添えられて、治療が引き継がれます。
なお、アメリカ矯正歯科学会のメンバーであれば、世界中の矯正歯科医への転医が可能です。日本の矯正歯科医もたくさん入会しています。
転勤にこだわっていては、治療のタイミングを失してしまいます。そのときには後悔しか残りません。
これでは最低の選択をすることになってしまいます。いくらかかりますか中学一年生の娘の矯正治療を考えていますが、健康保険が適用されないうえ、非常に高額だと聞きます。
歯科医によって、治療費に違いもあるようですが、妥当な料金というのはあるのでしょうか。歯並びの状態、治療の時期によって異なります治療に先だって、診察や歯型、顔の写真、頭全体のレントゲン写真をもとに、具体的な治療計画と予測される結果の説明があり、その際、治療費の額と支払い方法も話されます。
永久歯のときと生え替わりの時期との料金は同じではありません。それに、どんな歯並びかによっても違います。
相談料や自宅療法の指導料だけですむこともあれば、部分矯正で解決するかもしれません。数年前、雑誌社の取材に応じて、何人かの実績のある矯正歯科専門の開業医に、治療費について、問い合わせ存じたことがあります。
二五歳女性、ひどい乱杭歯で第一小臼歯を抜去し、透明なブラケットを使用して、二年間の治療と二年間の保定という条件での問い合わせでした。
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